Yahoo!のサーファーはサイトを見たくない

 皆さんも経験があるかと思います。「自分の興味のないサイトを見るのは、意外にしんどい」のです。

 決してひどく疲れはしませんが、微妙にしんどくなるんですね。

・知らんサイトを見るのは面倒

 事の背景は、自身のサイトが「新着ピックアップ」に掲載されたことにあります。ピックアップには、色々なジャンル・カテゴリーのサイトが紹介されているので、これまで縁のないサイトに目が行く機会になったのです。

 「ほう、こういうサイトがあるのか」と、わずかでも興味の湧いたサイトをのぞくのですが、はっきりいってどんな素晴らしいサイトでも、「その時その瞬間に求めていない情報」はめんどくさいのです。

 不思議な経験でした。コンテンツが充実しているのもわかるし、管理者ががんばっているのもわかる。工夫は凝らされている。しかし、少し気鬱なのでした。

・必要がない情報は追わないのが人間

 ちなみに、わたしが新着ピックアップに掲載されたとき、ユニークは5000HITでした。しかしながら、TOPページだけ見て返っていったのが8割以上。

 さもありなんでしょう。いかに人が「その時、その瞬間に求めていない情報」を避けたがるか、という論左だと思います。

 わたしも、新着ピックアップに掲載された諸々のサイトを見ましたが、大半はTOPだけを見て離脱、かろうじて1つのサイトだけ、数ページ眺めて帰りました。

 おそらくは、きっかけさえあれば、要するにそのサイトで発信されている情報を知る必要が生まれたなら、見たく・読みたくなるのでしょうが、知りたくも何ともない状態だと、その情報はほんとうに当人にとって、関心を呼ばないものなのです。

 たとえば、わたしは今、標準体重を維持しているので、ダイエットには無縁です。ゆえにダイエットサイトに入ったことがありません。しかし、今は見ないだけで、太った暁にはやっぱり見に行くだろう、というわけですね。

・サーファーという職種

 ヤフーのサーファーは、おそらく日本で最も多種多様のサイトを見なければならない仕事と考えます。普通、こんな職種はないでしょう。

 先に述べたように、他人のサイトを見るのは、ある意味苦痛である。そして、毎日膨大な量の登録申請が、ヤフーに来ている。サーファーは興味がなくとも、たくさんのWebサイトを見なければならない。

 このように考えると、サーファーは、Webサイトを見るのに「うんざり」していると考えても、あながち間違ってないように思います。だから、推薦してもなかなかに来ないのではないでしょうか。少なくとも、すごく楽しかったらくるはずですから。

 以上のことは、推測の域は出ませんが、このように仮定しておいても、よいように思います。わたしたちは、サイトを見るのに憂いた人に、自サイトを見てくれと頼んでいる、そんな風に慎重に考えておくべきでしょう。

・ヤフーは私企業

 わたしが当初、全く、思考にすら浮かんでなかった事があります。それは、ヤフーは私企業であって、利益を追求するために社会に存在してるってことです。

 逆を言えば、利益にならないことはやらない、ということです。彼らは、決してボランティアではありません。

 ヤフーのサーファーは、ヤフーという「ポータルサイト」の質を上げるために存在します。つまり、その質を向上させないものは、無視しても構わないわけです。ヤフーカテゴリは、ビジネスの一環であることを忘れてはいけません。

 カテゴリに掲載するかしないかは、ヤフーという私人の問題です。オレのサイトを蹴りやがって、けしからん!とは、こちらとしては言えません。ヤフーは公企業でも公的機関でも何でもないからです。

 ヤフーとカテゴリに申請する人の関係は、1私人と1私人の関係です。

 つまり、規模は壮絶に異なりますが、相互リンクの関係と同じなのです。こちらがリンクを張ったから、非リンク側もリンクを張る義務なんてものは存在しません。

 推薦するのはそっちの勝手であり、見るか見ないかも、手前の勝手、という理屈になるわけです。

・ヤフーは私企業なのだから

 だから、わたしたちとしては、逆をやればいいわけです。ヤフーが私企業で利益を求めるなら、わたしたちは、ヤフーの利のなるものをストレートに提供すればよい、というわけです。

 つまり、ヤフーのサーファーが「Yahoo!Japan」に貢献しそうだ、と思える価値あるWebサイトを仕上げて、それを推薦するならば、カテゴリに掲載される可能性は、ずっと高くなる、というわけです。

 逆を言えば、価値のあるサイトならば、ビジネスライクに登録される、というわけです。

・「WIN-WIN」の関係

 堀場雅夫(堀場製作所の会長)の言葉ですが、「WIN-WIN」の関係が一番素早くモノを決するように思います。

 つまり、どこにでもあるようなサイト、もう既にカテゴリにあるようなサイト、よくあるコンセプトと方向性、デザイン、大手のスタイルを真似ただけのサイトは、ヤフーにとって「WIN」じゃないんです。なぜならもう、ヤフーカテゴリにはあるからです。少しも新しい価値が加わっていません。

 ただ、ヤフーのサーファーが来ないとか、掲載されないといって嘆くよりも、まずは相手であるヤフー側の「WIN」を考えてみたらどうでしょうか?

 ヤフーの現状のカテゴリに、何か新しい情報と価値とを加える、くらいの心持ちで行く方が、最終的には早いように思いますし、実際、早かったです。

自サイトの価値を上げたほうが早い。